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花博自然環境助成事業

平成16年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) 社団法人日本造園学会〔東京都渋谷区/学会事務局、東京農大、千葉大ほか〕
事業名 「海外の日本庭園」の調査
事業の実施場所 東京都渋谷区神南1-20-11造園会館6階(社)日本造園学会 他
事業の実施期間 平成13年9月~平成18年3月(予定)
事業の概要 19世紀末以降、現在までに海外につくられてきた「日本庭園」の動向・実態を調査し、結果の刊行をめざす。これまでの個別・局所的な調査を超えた初の世界規模での包括的な報告を目的とする。
成果の要約
  1. 個々の庭園のデータベース化:造営年代・形態・規模・設計・施工・維持管理など、各庭園の情報を画像とともに記録・蓄積。
  2. 分析・評価:造営年代および地域分布、また、数量的・時間的な把握。造営事由および形態の傾向、設計・施工および維持管理状況などの整理。
  3. 情報公開:調査報告書(案)を刊行し、新規造営・維持管理・学術研究の発展的深化に資した。一般向け図書としての出版物刊行を企図、企画中。

本調査の結果、海外に日本から贈呈された庭園、または資金面、技術面など、日本(日本人)が造園協力して策定された公開庭園を432件確認し、その詳細について可能な限り図版とともにデータベース化しました。国別等の地域分布、作庭年代分布、姉妹都市提携等の作庭事由の考察や公園・植物園等その立地に関して、さらに、海外の日本庭園の意義と役割について論考し、また、今後のあらたな作庭および良好な維持管理に資する目的から、(1)計画・設計について、(2)施工について、(3)維持管理についての課題について討論を重ね、報告書(案)にとりまとめました。
海外の日本庭園について全世界規模の視野で実施された調査はこれまでに例をみないものであり、計画から維持管理までのすべての段階における課題について具体的に考察した調査報告も、本件がはじめての試みで、データとりまとめ総数432件についても過去最大規模の調査成果をあげることができました。

現在は、報告書(案)の加筆修正作業とデータベースをもとにした図書の刊行、シンポジウムの企画をすすめています。