申請時における事業実施の形態は、以下のようにまとめられる。
- 兵庫県立人と自然の博物館のデータベースのうち、植物、鳥類の一部を対象に、地理情報の英訳の為のディクショナリーをつくる
- 第2ステップ:蘚苔類・シダ類などを対象に、自動的な分布図作成を施行する
- 第3ステップ:兵庫県を中心とする英訳の為のディクショナリーを日本全国対象に拡大する(地域的に分冊とする方がよいか、全国版とするかは試行の成果に基づき判断する)
- 第4ステップ:登録された標本のデータベースの英訳を推進する。
これに対して以下の成果を得ることができた。
- 兵庫県立人と自然の博物館が所蔵する自然史標本のうち植物、昆虫、鳥類の一部を対象に、約60万点について電子データの英文化を行った。
- この作業には、東京大学で開発されている地理情報自動入力システムを用いたが、このシステムの変換効率向上のために、兵庫県内における主要な採集地についての地名辞書(和名、読み、アルファベット表記、緯度経度情報を含む)を作成した。さらに、変換効率をあげるために、これまで変換に際して障害となっていた「自然地名」について、あらたに辞書を作成した(データ数は山岳3万点、島3千点)。
- 英文化した登録情報のうち植物を中心とした20万点については、国立科学博物館に設置されているGBIF日本ノードから発信のためにデータを提供した。日本語データについては、すべて電子データ(約60万点)を人と自然の博物館HPを通じて、広く公開する予定である。ただし、両者ともに現在は絶滅危惧生物についての公開レベルを設定するなどの調整を行っているため、今年度中にはインターネット上に公開できる予定である。
- 自動分布図作成については、人と自然の博物館HPから、公開の予定である。
関連成果物
20万点の標本ラベルデータをGBIF日本ノートを通じて公開(予定) 60万点の標本ラベルデータ(日本語)を、ひとはくHPを通じて公開(予定) |