成果の要約 |
- 標本整理事業
平成19年度は、標本作成と標本庫への仮配架、標本情報のデータベース化を行った。 標本作成と仮配架:標本の貼付、ラベル整備、同定確認を行い、完成した標本を標本庫に仮配架した。約12,000点の標本について、仮配架までが完了した。 標本のデータベース化:データベースソフトを導入して、独自のデータベースのレイアウトを設計した。将来、他の研究機関と情報を共有化することにも配慮し、多くの研究機関で利用されているソフトを採用した。初学者にも平易にデータ入力が可能となるように、植物学名・和名対照表を辞書として導入し、学名が自動的に記入されるように設計した。主だった採集者、県名、絶滅危惧ランクなどについても、入力が平易となるように工夫した。福井県産植物標本で最も古い細井與三右衞門コレクション3,684点のデータの打ち込み作業が完了した。入力作業をフィードバックしてレイアウトの改訂を重ねた。細井コレクション中には、福井県域絶滅種5種(7点)、環境省絶滅危惧種26種(51点)が含まれていることが明らかとなった。 - 専門家による同定指導・講演会の開催
2007年10月26日(金)から28日(日)に、東京農業大学農学部 宮本太准教授をお招きし、ホシクサ科とイグサ科について、最新の分類体系に基づいて同定のご指導をいただいた。 さらに、公開講演会を開催した。
タイトル |
「植物の形と分類のおもしろさ」 |
場所・時間 |
越前町立福井総合植物園付属植物館1階映像ホール、 10月27日(土)13:30~15:30 |
内容 |
前半は、身近な野菜や果物を例にして、植物の形態について解りやすく講演していただいた。後半は、植物を分類することの意義や、宮本先生ご自身のご研究から、ホシクサ科・イグサ科の分類についてご講演いただいた。参加者40名。 キク科、ツツジ科、イラクサ科、ラン科、ユリ科についても、専門家に同定を依頼した。 |
|