成果の要約 |
「KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがた」は,海外から13名,県外から29名,県内から83名の小学校4年生から高校2年生までの子どもたちが参加しました。平成20年8月20日から23日まで,体験プログラムと会議を経て,湿地保全に関する共通認識を持ち,「KODOMO メッセージ(湿地保全に関する提言)」を策定する事を目標としました。 体験プログラムでは,新潟の湿地の状況を学習するため,ラムサール条約湿地である佐潟や瓢湖(この時点では未登録),福島潟や鳥屋野潟をめぐり,潟の中に入ってのハス刈り体験や地域の方々の潟案内などに,子どもたちは興味津々で各湖沼のプログラムに積極的に参加していました。 様々な体験プログラムの中で,子どもたちはこの会議の共通認識を高め,メッセージ作りに取り組む事ができました。 KODOMOメッセージを検討する会議では,主体は子どもたちで,大人は子どもたちの補佐役にまわりました。子どもたちからは,自分たちが活動している湿地(My 湿地)の紹介や問題点について報告を行い,他の湿地とMy 湿地の比較を行いながら,メッセージに相応しい文案を検討していきました。その検討過程には,それまでに開催されたKODOMO ラムサール全国湿地交流をはじめブロック交流で作成された8つのメッセージも踏まえながら,2日間検討を行いました。 最終的にメッセージを作成するため,4日目の朱鷺メッセの会場で,参加31湿地の活動発表を行い,改めて各湿地の状況を確認しながら,メッセージの取りまとめを行いました。朱鷺メッセの会議では,子どもたちの意見が止め処なく出され,少しでも湿地保全の思いをメッセージに伝えたいという白熱した会議となりました。 国際湿地交流では「湿地がある 命がある ぼくらがつなげて宝になる」(Wetlands are there. Lives are there. We connect them, They become our treasures.)というメッセージが作成され,篠田新潟市長に報告されました。 このメッセージには,「湿地は貴重なものであるけれども,ただ存在するだけでは意味がなく,私たちが周囲の人々に持続的な利用(ワイズユース)ができるように啓発してはじめて意味があるもの(宝)になる」という意味が込められています。 KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがたでの成果は,湿地を通じた子どもたちの国際交流と新潟からの湿地保全のアピール文の作成となりました。 KODOMO ラムサール国際湿地交流in にいがたで作成したメッセージを含む8つのメッセージは,ラムサールセンターがCOP10に参加し,締約国会議開催時に子どもたちによりアピールされました。
関連成果物(公表した論文、活動の写真等)
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