成果の要約 |
- 標本整理事業
平成19年度に引き続いて、標本作成と標本情報のデータベース化を行った。 ・標本作成:職員と協力団体のハナノキ会会員で標本の整理を行った。種子植物標本約80,000点について、標本貼りつけ・ラベルの補完などの標本作製作業を完成し、仮配架された。新たに、約15,000点のシダ植物の標本の整理を行い、標本作製・科毎の整理はほぼ完了した。 ・標本情報のデータベース化:標本作成・同定作業が完了した標本について、データ入力と再配架作業を行った。ツツジ科・イラクサ科・イグサ科・ホシクサ科・ユリ科などについて、作業を行い、現在までに約6,000点の入力が完了した。これまでの入力作業をフィードバックして、データベースのレイアウトを改訂した。 - 標本同定の確認と公開講演会の開催
植物分類学の専門家に、植物標本の同定の確認を依頼し、植物分類学に関する公開講演会を開催した。 ・1月20~22日の日程で、倉重祐二先生(新潟県立植物園副園長)を招聘し、ツツジ科について、職員・ボランティアに対する同定の指導と、所蔵標本の同定確認をしていただいた。 ・3月14~15日の日程で、大場秀章先生(東京大学名誉教授)を招聘し、バラ科(サクラ類)・カバノキ科・ユキノシタ科について、所蔵標本の同定の確認・指導をしていただいた。3月14日には、「科が変わるのはアジサイだけではない―DNA研究の成果を反映した新しい植物の分類体系」と題して公開講演を開催し、県内外から、約60名の参加があった。植物分類学について、古代~現在までの変遷を紹介していただき、遺伝子解析の結果から導き出された最新の植物分類体系について、平易に解説していただいた。 ・バラ科のキイチゴ類については、鳴橋直弘先生(富山大学名誉教授)に標本を送付して、同定の確認を行っていただいた。
関連成果物(公表した論文、活動の写真等)
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