平成21年度助成事業 成果概要の報告
団体名(所在地) | 焼畑による山おこしの会〔高知県〕 |
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事業名 | 焼畑公園づくり |
事業の実施場所 | 高知県仁淀川町用居キワダ |
事業の実施期間 | 平成21年4月~平成22年3月 |
事業の概要 | 焼畑跡地に植樹したトチノキ等の下草刈りと自生ヤマアジサイの保護とともに、ヤマモモ、中国ミツマタ、クリ、クヌギ、コナラを新たに植樹することで、多様な山の恵みが期待できる、野趣あふれる公園づくりに着手した。 |
成果の要約 | 仁淀川町用居キワダは、数年前までスギの伐採跡地であり、伐採後の利用法が決まっていなかった。当会は、平成19~20年度に土地所有者の許可を得て、スギ残材や枝葉を焼いて焼畑をつくり、その跡地にトチノキ、ブルーベリー、ウメ等の有用樹を植えていた。面積は約1haである。 平成21年度、当会は、この焼畑跡地を「焼畑公園」にすることを計画して活動を実施した。具体的には、植樹したトチノキ等の下草刈りと、自生ヤマアジサイの保護活動を行った。また、ヤマモモ、中国ミツマタ、クリ、クヌギ、コナラの苗木を新たに植えた。平成20年に植えたトチノキの苗木は、翌年2m以上の丈にまで順調に生長しており、それらの隙間を埋めるようにヤマモモや中国ミツマタなどを植樹した。 「焼畑公園」のねらいは、焼畑の特徴を活かした公園づくりであり、焼畑における粗放な作物管理、混植性、自然再生といった特性を活用している。また、トチノキ、ブルーベリー、ウメ、ヤマモモ、クリといった山の幸が期待できるもののほか、大輪の花が咲く中国ミツマタやヤマアジサイのように見栄えのする作物と在来植物にも着目し、人が訪れたくなるような公園を目指した。ヤマモモは、地元住民による要望のあった苗木であり、ミツマタは和紙原料として最近見直され、また焼畑後期の換金作物としてかつて栽培されていたことから選んだ。 なお、本事業は地元の生徒とともに作業を行い、環境学習等の一環として実施することも考えたが、準備不足で実現できなかった。今後の課題としたい。 関連成果物(公表した論文、活動の写真等) 成果報告書『「焼畑公園」に向けて』焼畑による山おこしの会,2010年3月 |