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花博自然環境助成事業

平成24年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) 屋久島まるごと保全協会〔鹿児島県〕
代表者 会長 荒田 洋一
事業名 屋久島における人と自然の関係史と保全状況の市民調査
事業の実施場所 鹿児島県熊毛郡屋久島町
事業の実施期間 平成24年4月~平成25年3月
事業の概要 急増したヤクシカにより生態系が危機に陥っている屋久島において、島民によるかつての持続的な自然利用の実態と希少植生の保全状況を、島民参型調査により明らかにし、島の歴史を踏まえた保全策を提言する。
成果の要約

① 屋久島の貴重な植物世界を保全する取り組み

  • 今年度「屋久島版レッドデータリスト植物編」が完成されたことで屋久島の絶滅危惧種や希少植物の現状をほぼ把握することができた。このリストが今後「屋久島版のレッドデータブック植物編」が作成されるための最も重要な情報となる。また保全すべき重要な種や地域の特定、保護のための指標が得られ、国(環境省、林野庁)、鹿児島県、屋久島町等の行政機関へ情報提供を行い、保全施策にも寄与している。

② 野生生物と人の共存世界をあきらかにする取り組み

  • ヤクシカと人間との関わりの歴史を過去までさかのぼり、時代的な解明を行い、失われつつあるその技術や資源利用などの知識や知恵を今後に活かすために古老を中心とした狩猟者や継承者からの聞き取りを実施し、同時に文献・資料収集を通してその世界が明らかにされつつある。特に川村俊三ノートの解読が始まったことで、より多くの正確な情報が得られる。
  • シカ生息密度算出のための基礎的指標数値となる糞分解率調査を島の北、東、西の3箇所で継続しデータが集積され、解析が進んでいる。

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