調査研究開発助成事業 成果概要の報告
団体名(所在地) | 中生代植物研究会〔福井県〕 |
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代表者 | 会長 寺田 和雄 |
事業名 | 地方博物館の資料を活かした中生代植物化石図鑑制作 |
事業の実施場所 | 小松市立博物館,福井県立恐竜博物館,富山県,新潟県,長野県,群馬県,千葉県 |
事業の実施期間 | 平成26年4月~平成27年3月 |
事業の概要 | 地方博物館である小松市立博物館蔵の中生代植物化石標本を用いて、一般の人がわかりやすい日本語の図鑑を出版し、館所蔵標本の意義や中生代植物化石の理解や古植物学への啓発を行う。 |
成果の要約 | 本事業の成果は、来年度平成28年2月に「日本産ジュラ紀の植物化石図鑑(仮題)」として出版する予定である。そのため今年度は、資料の搬送(東京〜小松)、資料整理・選択・撮影(スキャン)・画像処理を行なった。8月24日に小松市立博物館の記念講演「関戸信次先生の業績-恐竜時代の植物化石―」にて本会長の寺田和雄が本事業の本活動の一部を紹介した。 現在、日本には古植物学の研究者は極めて少なく、古植物学を勉強する大学も研究室も殆ど無い状態である。このままだと先達が残した業績や資料の価値が誰もわからなくなってしまう危機的状況にある。この古植物学の研究者が絶滅する危機に、このような図鑑を出版することで、次世代の古植物学の研究者を生み出すきっかけになることが期待される。また、地方博物館の財政は厳しく、館蔵標本の出版物を作ることが難しい。この図鑑の出版によって、館蔵標本の価値を一般に普及でき、館の存在意義を地元に定着することが期待される。
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