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花博自然環境助成事業

平成28年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) 特定非営利活動法人グラウンドワーク三島〔静岡県〕
事業名 境川・清住緑地 大湧水公園エコロジーアップ事業
事業の実施場所 静岡県三島市・駿東郡清水町 境川・清住緑地周辺
事業の実施期間 平成28年4月1日~平成29年3月31日
事業の概要 境川・清住緑地を、静岡県東部地域の大湧水公園・環境教育園とすべく、地域協働によるワークショップやワンデイチャレンジ、自然観察会を開催し、当時の「エコロジーアップ(生態系の強化)」を図る。
成果の要約

ワークショップでは、地域住民や大学生、境川・清住緑地愛護会といった参加者と共に、意見交換会や現地踏査を行い、現状の課題点や保全に向けた対策案、リニューアルのコンセプト、養魚場跡地の活用案等について検討を進めた。これらの意見を整備構想図案に落とし込み、今後の整備に対する地元の要望としてまとめ、意見の共有を図った。


ワンデイチャレンジでは、境川・清住緑地約 6,000 ㎡の環境改善・リニューアル作業が実現した。特に、平成12 年の境川・清住緑地の完成以来、ほとんど管理の手が入っていなかった箇所の整備(下草刈り、竹林伐採、枯死・倒木の除去、間伐、外来植物(トキワツユクサ)の除去)を進めることができた。当地に広がるハンノキ林は、周辺地域一帯を含めても非常に貴重な原自然として評価されており、そのような自然の「二次的自然」としての健全な保育を図ることができた。また、長年、落ち葉や枯れ枝などが堆積し、水深が非常に浅くなっていた湧水池の浚渫を行い、遷移によるこのような止水域の消失を食い止めることができた。さらに、ワンデイチャレンジを通し、地元住民にも忘れ去られていた豊富な湧水量を誇る大きな井戸も見つかり、境川・清住緑地の新たな見どころを増やすことにもつながった。ワンデイチャレンジを通し、これまでうっそうとして昼でも暗く、治安上も問題視されていた藪地が明るい林地に再生され、周辺住民からも大きな変化に対する感謝や感動の声をいただくことができた。


自然観察会では、地元の小学校にチラシを配布し、想定以上に多く子ども・親子連れに参加していただいた。水生生物・魚類・野鳥とテーマごとに、境川・清住緑地の湧水の豊富な低湿地ならではの生態系を理解・体験していただき、住宅街の中に残された当地の価値・重要性を、今後の守り手となる多くの子ども達に伝えることができた。

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