平成30年度助成事業 成果概要の報告
団体名(所在地) | 洞爺湖生物多様性協議会〔北海道〕 |
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事業名 | 洞爺湖ウチダザリガニ捕獲調査事業 |
事業の実施場所 | 洞爺湖(北海道虻田郡洞爺湖町) |
事業の実施期間 | 平成30年7月1日~12月2日(実際の捕獲期間) |
事業の概要 | 平成19年より洞爺湖に生息するウチダザリガニを生態系保全のため酪農学園大学と連携して捕獲調査を行っている。継続した取組みにより、現在はザリガニの爆発的な増殖が抑制されている。また、広く外来種対策とするため啓発活動として、ザリガニの捕獲体験を通じた環境学習を実施している。 |
成果の要約 | 【ウチダザリガニ捕獲調査事業】 今年度は、従来の洞爺湖南岸の捕獲調査に加え洞爺湖北岸の捕獲調査がはじまった。協議会の予算規模、人員体制から2箇所での捕獲調査の実施は非常に厳しいものだった。特に北岸は遠浅な地形であることから、岸からカゴ罠を投げ入れても生息密度の高い水深10m付近に到達しないため、船舶を利用しなければならず費用負担が大きかったが、可能な限り捕獲調査を行った。 まず、洞爺湖南岸の捕獲調査の結果は、昨年と同様に生息域の東西で大型個体の捕獲が続いた。特に西側で捕獲数が増加し、とりわけ大型個体の捕獲が目立った。また、当初から捕獲を続けている中心部ではじめて捕獲数が増加した。捕獲された個体は小型のものが多く、継続した捕獲により大型個体の減少に繋がり、生息数の減少(捕獲数の減少)となっていると考えられるが、次の段階として小型個体を効果的に捕獲することで、一層の低密度化が図られる可能性があるため、効果的な捕獲方法の検討を進め、捕獲調査を継続する。 洞爺湖北岸では、今年度の調査で生息範囲や生息密度などを確認することができた。特に懸案となっていたソウベツ川へはウチダザリガニの侵入は確認されなかった。次年度は、北岸での爆発的な増殖を抑制するよう効果的な捕獲調査を行うとともに、ソウベツ川への侵入をさせないよう対策を検討する。 【普及啓発活動】 普及啓発チラシを作製し、キャンプ場などでの配布を行ったことから、今までよりも多くの人に啓発を行うことができた。また、シンポジウムや現地視察会の開催を通じ、地元の人たちを中心に地元(洞爺湖)の生物多様性の保全に対し一定の理解を得ることができた。 普及啓発活動は、継続的な取組みが必要であることから、次年度以降も積極的に活動していく。 |