復興支援ハウスおらえについて。 花、風、鳥の声といった自然あふれる環境に加え、丸太や廃材、農地から宅地への転用土、雨水などの天然資源を最大限活用した復興コミュニティ花壇を制作したことで、被災者にとっての人的交流機会を拡大するとともに、これまで培ってきたコミュニティの親密化を図り、また、自然と触れ合うことによるメンタルケアの一翼を担うことができる新しい公共的的空間を創りあげることができています。 これまでと同様に、今回の助成事業で制作した花壇も、東日本大震災における被災者、県内外のボランティア、複数市町村の地域住民、当法人関係者の協働により制作・整備され、前述した新たな公共的空間としての機能だけではなく、復興支援ハウスおらえが所在する北上市横川目地区における新たなスポット・憩いの場としても愛される場所となっています。 今までなかったものを共に創りあげるといった観点と想いを共に創りあげるといった観点から、花壇を通じて人・時・花が交わる花と自然の空間と位置づけ、「創造~一期一会~」と命名しました。 昨年度に引き続き、北上市花いっぱいコンクールに応募したところ、2年連続で最優秀賞を受賞するに至りました。
釜石市甲子町第2仮設団地について。 現在残っている仮設団地に共通している問題として、自立再建や復興住宅への転居等により入居者が減少し、わずかでも復興が進みつつあることを示す喜ばしい現状ではありながらも、仮設住宅で暮らす住民にとっては、コミュニティの崩壊や再構築を含めた新生活への不安感や取り残され感が増すといった精神面における不安定要素を抱えている人が多いのではないかということがあげられます。 そのような問題に対して、釜石市甲子町第2仮設団地で暮らす被災者同士のコミュニティ形成の場として2017年に新設した花壇へ、2018年、2019年と継続的な植栽活動を行うことで、植栽活動を通した人的交流機会の創出や、花を愛でることでの精神的な不安定さの解消効果を得られる場所を提供することができています。
|