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花博自然環境助成事業

令和3年度助成事業 成果概要の報告

団体名(所在地) ひらかたプレーパーク実行委員会〔大阪府〕
事業名 子どもの冒険遊び場プレーパークを支える人材育成業
事業の実施場所 大阪府枚方市香里ケ丘1丁目 桑ヶ谷緑地 「プレーパークこうりがおか」
事業の概要 プレーパークを市民参加で作り上げる。初年度にコアメンバーの確保とスキルアップを達成。2年目となった令和2年度には、整備作業と並行して植生・生物調査と地域住民参加による人材育成を行い、持続的な緑地利用の在り方を明確化した。令和3年度には集大成として調査結果の取りまとめと継続的な活動基盤を確立する。
成果の要約

〇実施経過
4月 (整備活動・ミーティング)
緑地内の草刈り、ジャングルジム等の設備作成、プレーパーク実施時のコロナ対策を再確認
5月(整備・ミーティング)
緑地内の草刈り、活動方針の確認、遊具設備の拡充
6月(整備・調査・本番:参加者117名)
整備活動及び調査、コロナ対策を施した上での開催、自粛期間中に完成した設備のお披露目
7月(整備・本番:参加者82名)
夏場は午前開催。水鉄砲など水にまつわる活動を実施。
8月(整備・本番:参加者34名)
7月に続き水路づくりなど水にまつわる活動を実施。酷暑により参加者減少。
9月(整備・本番:参加者128名)
緊急事態宣言下ではあったが行政の制限緩和に準じて判断。人数を制限して活動を実施。
10月(整備・本番:参加者123名)
午前・午後の同日二回開催を実施。地元高校生の参加が定期的に行われるようになった。
11月(整備・本番2回:参加者 ①145名 ②155名)※他地区からの視察あり
除伐竹を利用した展望台が完成。リース作りなど保護者や乳幼児向けのプログラムを実施。
12月(整備・本番2回:参加者 ①36名 ②97名)※出張版プレーパークの実施
小学校での出張版プレーパークを実施。別地域への拡大に向けた実証実験を継続的に行う。
12月中旬、大阪府下にてレッドステージ宣言。同宣言解除までの活動自粛を決定。

1月(整備活動のみ)
大阪府レッドステージ、まん延防止等重点措置が発令。
現地での活動は最低限の維持に留め自粛。市内でも若年層の感染者数が急増していることから
子どもが集まる場の提供は社会状勢的に難しいと判断。緑地内の整備活動に留める。
2月(整備活動のみ)
引き続き整備活動を除いた現地活動を自粛。
――――――【今年度延べ参加者数:917名(前年度530名)】――――――

〇実施内容
未利用緑地の整備と保全を市民の手で進めるとともに自由度の高いプレーパークとして提供することで、緑地整備の人手不足、児童の自然体験機会の減少という二つの課題解決に取り組んだ。
コロナ禍においても、密を気にせず遊べる緑地として子どもの居場所づくりに貢献。
<整備・保全活動による緑地内の変化>
3年にわたる助成により、乱立していた緑地内の竹林は浸食の抑制・管理が出来るまで進んだ。
過去の台風などによって攪乱を受けた北部側の林床でもタラノキなどパイオニアプラントが進出し緑地の再生が進んでいる。緑地内ではタヌキやシマヘビなどの生息が新たに確認され、街中の緑地でありながら多様な生物の生息場所として機能している。
<プレーパーク実施による効果>
参加者の声では昨年に続き「コロナ禍でも子ども達がのびのびと遊べる広い野外空間」に対する評価が高かった。アウトドアへの関心の高まりとともに緑地を訪れる人が増え、自然環境とその課題に目を向ける参加者の声もあった。
<高校生・大学生の参画>
昨年に引き続き大阪府立枚方高校の生物飼育部が参加。新型コロナによるスケジュールの相次ぐ変更もあり定期的な調査は出来なかったが、緑地内の生物種の調査・繁殖などにも着手している。
また神戸大学・甲南女子大学の学生もボランティアとして参加。環境保全や児童教育分野を目指す学生に学習の機会を提供するとともに、現地の今とこれからをフィードバックした。
<出張開催や活動講演など>
プレーパーク活動を他地域へと拡大するため、小学校校内の樹木や緑地を利用した出張版の開催を行った。本活動に興味を持った団体等からプレーパーク活動に関する講演依頼も受けた。
<コロナ禍による活動への影響>
緊急事態宣言により4・5月及び1・2月の本番活動は自粛。振替として11・12月に2回実施。
また、講師を招いての植物調査・養成講座の実施を予定していたが、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発令を受け、準備期間や実施日が調整が出来ず講師の招聘は断念した。
一般的な感染症対策の他、状況に応じて入場制限や自粛の判断を行ったことで、今年度もスタッフ・参加者に感染者を出すことなく1年を終えることが出来た。

<緑地整備保全活動の効率化>
整備備品の購入により運用効率が向上し緑地整備が促進され、備品の管理とメンテナンスも容易となった。設備の充実によりボランティアのケガリスクが減少するとともに個々のスキルも向上した。スキルを他地区での里山整備に活かすなど、横の広がりを生むきっかけともなっている。
<緑地内での体験多様化>
購入した資材で新規の遊具を作成することにより緑地内でのアクティビティが多様化した。これにより参加者が自身の年齢や能力に合わせた自然体験が選べるようになった。
<出張版プレーパークのコンテンツ(複数個所展開を見据えたツール作り)>
容易に設置・回収ができる遊具などを新たに購入。これにより出張版プレーパークの提案がさらに柔軟となり、体験イベントへの出展ができるようになった。
<新型コロナウィルス対策>
手指消毒液や非接触型体温計などの購入によって、対策を施した上での活動再開が可能となった。また、感染リスクを軽減することが出来た。
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